越前市大虫本町の製陶業「宗倉(そうくら)陶業」で越前焼の風鈴作りがピークを迎え、陶芸作家の宗倉克幸さん(37)が巧みな手さばきで風鈴を作り上げている。
風鈴の形を形成する「ろくろ場」には乾燥むらが出ないように冷房装置はない。宗倉さんは噴き出す汗をぬぐいながら、いい音色になるように厚みのバランスに気を配って製作してる。
越前焼の風鈴は、焼き締めることでガラス製の風鈴にも負けない音色を奏でるという。消費者からは越前焼特有の素朴な風合いが好評。価格は一個約千六百円で、越前町の越前陶芸村で販売している。風鈴作りは七月末まで続けられ、シーズン中は約五百個作るという。