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涼感運ぶ初夏の音 JR水沢駅に南部風鈴/岩手

 【奥州】奥州市水沢区のJR水沢駅に1日、早くも南部風鈴がお目見えした。鋳物のまち・水沢の夏を彩る風物詩。「チリ、チリーン」という涼しげな音色のシャワーがホームに降り注ぎ、乗降客に初夏の訪れを告げている。
 昨年より1週間ほど早い設置作業には、風鈴を提供する水沢鋳物工業協同組合や市、市観光物産協会などの約20人が従事。つるを格子に絡めた大小のつり棚に風鈴を取り付け、上下線のホームに設置した。
 風鈴は、外国人に人気の伝統的な釣り鐘形や灯籠形のほか、イルカや猫、鳥、リンゴ、赤富士など多彩。色も定番の黒や緑に加え、ゴールドやメタリックの水色も。サッカー選手の飾り、交通安全・防犯標語、福祉川柳の短冊もある。
 区内の女性は「涼しげでいいですね」と歓迎。同組合の戸田努販売課長補佐(43)は「南部風鈴の音色は余韻が残り、形によってもさまざまに変わる。夏の季節感を楽しんでほしい」と話す。
 風鈴は水沢駅に1000個、同区羽田町の新幹線水沢江刺駅ロビーにも500個を設置。秋に催す南部鉄器まつりのPRを兼ね、いずれも8月下旬まで設置する予定。
 風鈴の飾り付けは1962年から毎年継続。96年に環境庁(現環境省)が公募した「残したい日本の音風景100選」の一つに選ばれている。

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