下田市三丁目の了仙寺(松井大英住職)が、全国の名物風鈴を集めて境内に飾り、音色と絵柄もさまざまな風鈴が観光客らを楽しませている。9月18日まで。
海水浴がメインとなる夏の下田観光に新しい楽しみ方を提案したいと、副住職の松井大宗さん(31)が市内で竹明かりイベントを行っている「竹たのしみまくる下田」とタイアップした企画で、名付けて「下田涼風」。味わいのある手描きの色と絵柄が特徴の江戸風鈴、鋳物の音色が心地よい岩手の南部鉄器風鈴、ガラス越しの風景が波打って見える福島のぎやまん風鈴など、音色やデザインにこだわった風鈴120個を集め、竹たのしみまくる下田が作った竹灯籠の棚5基に飾り付けた。
「チリン、チリン」と涼しげな音を境内に響かせ、短冊が風に揺れる風鈴は夏の風情いっぱい。観光客は心地よい音とかわいい絵柄をゆっくりと楽しんでいる。家族旅行で立ち寄った埼玉県深谷市の会社員塩原正文さん(52)は「涼しく、心が落ち着く」とほほ笑んだ。
松井さんは「夏の恒例イベントにしていきたい。来年はガラス工芸が盛んな西伊豆の風鈴を飾り、販売も検討したい」と話した。