涼を呼ぶ吹きガラスの風鈴が十六日、朝日町横水の交流体験施設「なないろKAN」にお目見えした。風に揺れ、澄んだ音色が来館者を楽しませている。
風鈴は館内の硝子(がらす)工房スタッフ、小澄正雄さん(27)と坂田裕昭さん(34)による手作り。四月下旬から制作に取りかかり、これまでに約百個を完成させた。
同じ形の作品はなく、音色も一つ一つ微妙に異なるのが自慢。球やしずく、卵の形をはじめ、ひょうたんやチューリップの花を連想させる風鈴がつるされている。
色合いや模様もさまざま。青や緑、オレンジ色を帯びたガラスをはじめ、透明ガラスに流れるような模様で色づけされた作品もある。温度加減で表面にざらめ状の模様を浮き出させた作品は、和風の趣が漂う。
内部にガラス棒をつるし、短冊を付けて仕上げた。短冊は今年から、町内に伝わる「蛭谷(びるだん)和紙」を使って高級感を醸し出した。小澄さんは「新しいスタッフが加わり、昨年までとは違う作風の新作も楽しめます」と話している。
「なないろ手吹き風鈴」と銘打ち、十六日から一個二千円から四千円で売り出した。問い合わせは、なないろKAN=電話0765(83)3700=へ。