青森県五所川原市と中泊町を結ぶ津軽鉄道で1日から、夏を呼ぶ風物詩「風鈴列車」の今年の運行が始まった。乗客が列車の揺れとともに「チリンチリン」と車内に響く涼やかな音色に耳を澄ませていた。8月末まで運行する。
風鈴は同市の津軽金山焼が制作した陶器製。「走れメロス号」の車内や駅構内に約120個飾られている。鈴の部分には市内の高校生が日本語と英語で地元を紹介した文章や住民が創作した川柳を記した短冊が結び付けられ、津軽のPRに一役買っている。
列車に乗り込んだ乗客たちは、陶器特有の軽やかな風鈴の音に聞き入ったり、物珍しげに眺めたり。東京都から訪れた坂本昌宏さん(55)は「ストーブ列車には何度か乗ったが、夏に来るのは初めて。東京は猛暑で大変。風情を感じられてリフレッシュできた」と喜んでいた。