岡山市中心部を走る路面電車に1日、備前焼の風鈴を飾った特別な車両がお目見えした。「チリーン、チリーン」と高い音を響かせながら、夏本番を迎えた市街地を涼やかに走り抜けている。
東日本大震災(2011年)や熊本地震(16年)の被災地に応援のメッセージを送ろうと、沿線の山陽女子高(同市中区門田屋敷)の生徒らが「復興」の文字と風鈴などを描いたヘッドマーク(直径60センチ)を車体に掲示。車内には熊本県のPRキャラクター「くまモン」をあしらった陶製の4個を含む風鈴44個を飾り、同高生徒がメッセージを記した短冊をつり下げた。
ヘッドマークを描いた同高2年黒河憂泉さん(16)は「被災地に元気を届けられるように願いを込めた。透明感のある配色で夏らしさを表現した」と話した。
一番列車は東山線東山―岡山駅前間を約20分かけて走行。午前中から厳しい日差しが照りつける中、乗客は風鈴の音色で、ひとときの涼を楽しんだ。
27日まで東山線を1日約10往復する。