日南市飫肥地区の本町通りで、商家の軒下に風鈴が飾られ始めた。涼しげな音を立てる夏の風物詩で、訪れる観光客らを楽しませている。
地区では毎年、3月はひな飾り、6月はてるてる坊主、9月にはススキと季節に合わせてそれぞれの商家で店先を飾る。老舗「吉田寝具店」では店主の妻の吉田利子さん(75)が5年ほど前から風鈴を飾っている。南部鉄器でできた魚や花、朝顔の描かれたシンプルなガラス製などが、「カラン」「チリンチリン」と涼しげな音を響かせている。
吉田さんは「飾る店も年々減っているが、ぜひ足を運んで楽しんで」と話している。