備前焼の里・備前市伊部地区で30日、「備前焼風鈴まつり」が始まった。地元住民グループによる初の試みで、店舗や民家の軒先に数多くの風鈴が飾り付けられ、涼しげな音色を響かせている。31日まで。
JR伊部駅をはじめ、駅前通りや旧山陽道沿いの計約700メートルのエリアに立ち並ぶ備前焼ギャラリーなど49カ所に、備前焼の風鈴約200個を取り付けた。風鈴はフクロウやキツネ、てるてる坊主などをモチーフにしたかわいらしいデザインもあり、観光客らが散策しながら楽しそうに見ていた。
職場仲間と訪れた福山市のパート従業員女性(66)は「すごい暑さの中、やわらかな音が鳴り響いて気持ちが良い。備前焼は風鈴にしても、趣があっていいですね」と話していた。
同まつりは、地元の住民有志らでつくる「いんべ100万人プロジェクト委員会」(北川昌邦会長、約25人)が、季節感のあるイベントで備前焼をPRすることを狙いに企画。今年春から作家や窯元に風鈴作りへの協力を呼び掛けるなど準備を進めていた。