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言語教育への音楽療法活用を本に

 音楽療法を用いて自閉症やダウン症の子どもに言語教育をしている金城学院大非常勤講師の堀田喜久男さん(74)(名古屋市中村区)が11月、これまでの指導方法をまとめた「つながりことば歌」を日本文学館から自費出版する。基本となる100語と1500のイラストを盛り込み、語彙(ごい)を増やすことに重点を置いている。
 堀田さんは名古屋市の小学校教諭を定年退職するまでの6年間と退職後の2年間、障害児学級などで「音楽による発語指導」に取り組んだ。日本語の抑揚に近い「三三七拍子」のリズムと単語を組み合わせて発語を促すユニークな手法で成果を上げ、1993年には読売教育賞・障害児教育部門で最優秀賞を受賞した。
 指導した子どもは普通学級に入ったり、養護学校の生徒会長になるなど活躍しており、堀田さんは「うるさいと言われるぐらい話せるようになってくれてうれしい」と目を細める。現在も、自宅で10人ほどの子どもに個人レッスンをしている。
 指導方法をまとめた著書は3冊目となるが、今回は対象年齢を小、中学生に設定。リズムの取り方のほか、体の部位を表す名詞や感情を表現する形容詞などの使い方を、例文とイラストでわかりやすく示した。
 堀田さんは「言語障害にどう対処していいか困っている学校現場などで活用してもらえれば」と話している。価格は2100円(税込み)。問い合わせは発語音楽研究所(052・471・5278)へ。
(2006年10月25日 読売新聞)

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