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白山神社「風鈴まつり」 人々の願い、音色に乗せ/新潟

 古里の石川県では子供の頃、霊峰・白山を御神体とする白山(しらやま)比●(ひめ)神社(旧鶴来町=現白山市)に正月は必ず連れて行かれた。神社までの片道1車線の一本道は、行きも帰りも渋滞で車が前に進まない。乗り物酔いするたちだったので、通称「しらやまさん」への参拝は、嫌で嫌で仕方なかった。
 白山比●神社を総本宮とし、全国に2000社以上ある白山(はくさん)神社の一つが、新潟市の中心部に鎮座する。境内では6月30日から「風鈴まつり」が始まった。白山開山から今年で1300年を迎えた記念行事の一つとして、初めて催したという。標高2702メートルの白山の山頂に登った経験があり、総本宮にも少なからぬ縁がある身としては足を運ばざるを得ないだろう。
 「キャーきれい!」「これってブタ?」「こっちはスイカ、雪だるま!」「佐渡おけさもあるよ」。若い女性たちの歓声が響く。厳かであるべき境内とはいえ、にぎやかなのは悪くない。御祭神も目くじらを立てまい。
 地元の職人が手掛けた風鈴は、全部で1000個以上。季節の風物を表現したさまざまな風鈴が、地元の子供たちが願いを書き込んだ短冊と一緒につるされている。神社によると「音色には邪気を払う力があり、願いは風に乗って神様、白山さまに運ばれる」という。
 かわいい文字で、短冊には「アイスやさんになれますように」「足が速くなりますように」「しょうらいのゆめが かないますように」。神様、全部かなえてあげてください。大人の短冊もある。購入すれば参拝者も願いを書き込み、風鈴と一緒に飾ってもらえる。
 境内の入り口前では「茅の輪神事」が行われていた。輪をくぐると災厄を免れるといい、行列ができていた。近くの池ではハスが葉を大きく広げていた。つぼみの状態だった花は、間もなく見ごろを迎えるだろう。
                   ◇
 ■白山神社 新潟市中央区一番堀通町1の1。JR新潟駅からバスで約10分、同越後線白山駅から徒歩約10分。車だと北陸道の新潟西インターチェンジなどから約25分。火事で記録が焼失し建立時期は不明。900年代か1000年代ともされる。境内の参拝は無料。「風鈴まつり」は18日まで。午後6時半ごろ~9時にはライトアップも行っている。短冊は1枚500円。風鈴も土・日曜などに1個1500~2500円程度で販売している。
●=口へんに羊

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