松江市の城下町をめぐる堀川遊覧船に、夏の風物詩「風鈴船」が20日、登場した。乗船した観光客らは、堀からながめる街の風景と、涼しげな風鈴の音色を楽しんでいる。運航は8月末まで。
「暑い時期の松江観光に一服の清涼剤を」-と、堀川遊覧船を運航する市観光振興公社が平成11年から毎年この時期に、全ての遊覧船に風鈴を取り付けて走らせている。風鈴には、同市城西公民館の絵手紙サークルのメンバーたちに松江をイメージして描いてもらった絵を結びつけている。
この日朝、船頭たちがそれぞれの船や乗船場などに風鈴を取り付け、乗客を迎え入れた。船に乗り込んだ人たちは、船頭が案内する街の様子や橋のエピソードなどを楽しみながら、時折響く風鈴の音色に耳を傾けていた。
兵庫県から夫婦で松江城観光に訪れた男性(57)は「風鈴の音を聴きながらぜいたくなひとときが満喫できた」と満足そうに話していた。
同公社では風鈴船の運航に合わせ、オリジナルのうちわ配布もスタート。2万枚を用意しており、なくなり次第終了としている。