和歌山県田辺市本宮町、熊野本宮大社の境内や参道、門前町に一斉に風鈴が設置され、涼しげな音色を奏でている。
15日の「精霊万灯祭」に合わせたお盆の風物詩。風鈴は南部鉄製で直径約5センチ。熊野地方に残る伝説「三体月」の模様が入っている。色鮮やかな短冊には熊野のシンボル八咫烏(やたがらす)が入っている。
大社の神門前に設置した電動で回転する風鈴用の台には88個をつるした。最上部には、羽ばたく八咫烏の像を取り付けている。
さらに、地元商工会員に協力してもらい、大社参道の階段にもつるした。国道沿いの門前町の事業所にも風鈴を配って飾ってもらっている。
参拝した愛知県の会社員、簗瀬かおりさん(30)は「きれいな音で雰囲気がある。八咫烏の像もかわいらしい」と話した。
精霊万灯祭は15日午後5時から、旧社地大斎原(おおゆのはら)の河原で営まれ、熊野川に舟を流して霊を送る。
【境内で涼しげな音色を響かせている風鈴(和歌山県田辺市本宮町本宮で)】