夏の一枚～涼を求めて　十勝千年の森（北海道）

優しい　風鈴２０００個の音
　風が吹き込むと、２０００個の風鈴が一斉に音を奏で始める。風にそよぐ葉の音やセミたちの声、すぐそばを流れる小川の水音に調和し、周囲を涼しげに演出する。
　自然とアートを融合した「ＨＧＳ（北海道ガーデンショー）デザイナーズガーデン」に風鈴がある。青々とした葉が茂り、木漏れ日が差し込むこのガーデンでは、今月末まで特別企画「涼を呼ぶ庭」が行われている。
　風鈴の飾り付けは昨年初めて実施し、今シーズンは数を２倍にした。「森の緑と風、音の心地よさをより鮮明に感じてもらえるのでは」と十勝千年の森広報担当の伏見亮太朗さん。
　江戸風鈴と呼ばれる透明なガラス製の風鈴は、森の中に姿が溶け込み、決して存在感を誇示しない。それだけに、その音色は森の優しいささやき声のようにも聞こえる。（杉原尚勝）
＜十勝千年の森＞
　清水町羽帯南１０線。帯広から車で約４５分。道東道の最寄りインターチェンジ（ＩＣ）は十勝清水ＩＣ。営業時間は８月中が午前９時～午後５時、９月１日～１１月３日は午前９時半～午後４時。電話０１５６・６３・３０００