一服の涼、チリン、チリーン―。高知県高岡郡四万十町にある築115年の古民家カフェ「半平」で、企画展「風の音・ガラスの風鈴展」が開かれている。軒先に並んだ大小約50点の風鈴が清らかな音色を奏で、夏の風情を演出している。「奥四万十博」関連行事で、8月14日まで。
カフェを運営する四万十町観光協会が、日本家屋で涼を体感してもらおうと2013年から開催しており、風鈴の販売や絵付け体験も実施している。
今年は、高知県内の工芸作家2人が製作した風鈴が中心で、武市誠一郎さん=南国市=の作品は、蛍光灯をリサイクルしたあめ色の色味が特徴。山口賢さん=中土佐町=の作品は自然の色合いを生かした竹風鈴で、「カラ、カラン」と軽やかなリズムを刻む。観光客らは庭先の朝顔をめでながら、風が吹き込むたびに響く美しい音色に耳を傾けていた。
愛媛県松野町のガラス工房が製作したカラフルなガラス風鈴もあり、カフェの店員は「レトロな古民家で自然の風を感じてほしい」と話している。期間中は無休で、午前9時~午後5時まで。入場無料。問い合わせは、カフェ「半平」(050・8807・5075)へ。