風鈴の音に風を感じて涼しさを覚えるのは、日本人特有の季節感なのだとか。実際に気温の変化はなくても、心が快適に感じられるなら、こんなにエコな冷房装置はないかも。夏の風情も運んでくれる風鈴を楽しめる、エコで情緒豊かなイベントをご紹介。
2015年6月28日(日)から7月19日(日)まで、大田区の池上本門寺では「500個の風鈴の音を聴く」というイベントを予定しており、これが11回目の開催だそう。東急池上線「池上駅」から池上本門寺へ向かう途中、呑川の橋の上からも風鈴の音が聞こえることもあり、今では近くを通勤する人にはおなじみの夏の風物詩に。
イベントのテーマは「つながり」。“風”という自然が、風鈴を媒体にして人とつながることで、主催者は「不穏な社会情勢の中で『お互いを理解し平和に共存することの大切さ』が伝われば」と考えているそう。ちなみに500個の風鈴は、主催するイキイキ推進委員会が自分たちで買い集めたものなのだとか。
「南部鉄器の風鈴は共鳴しやすく、澄んだ音色が特徴です。古い風鈴は生産中止になったため、後から艶やかな音が出る小さめの風鈴を買い足して、音色の変化を楽しめるようにしました。大きさや形によって共鳴の仕方が違うので、きれいなハーモニーが聞こえるように、同じものをまとめて吊るすようにしています」と、広報担当者さん。
開催期間中は、週末の午後に、風鈴の短冊に思い思いの絵を描く無料ワークショップも開催される予定。この短冊に描いた願い事はよく叶うと評判なのだそう。不定期だけど、運よく開催していたら、ぜひ参加してみて。
また、現地のポスターに印刷されているQRコードにスマホをかざせばfacebookのページを見られるので、英語での説明が確認できたり、風のないときにも風鈴の動画が楽しめる。「相手は自然ですから、風が強い日もあれば無風の日もあります。でも、その時々の状態を楽しんでいただければ」(同)
街の中で500個の風鈴の音を聴く機会は、なかなかないもの。デートやお散歩のコースとして、涼を感じながら、自然とつながる感覚を楽しんで。