秘窯の里として知られる伊万里市の大川内山で伊万里焼の風鈴作りが最盛期を迎えている。一帯では30の窯元が参加する恒例の風鈴まつりが17日から始まり、それぞれの軒先や店内に飾られて涼を運ぶ。
窯元の一つ、大秀窯では桜や水車、トンボなど約10種類の図柄を透かし彫りした風鈴を手がける。代表の大串秀則さん(63)は「香炉作りで磨いた技術を応用した。高音で澄んだ音色が魅力」と話す。絵付け作品と合わせ、7月末までに約500個を仕上げる。
磁器製の風鈴は形や大きさ、焼成温度によって奏でる音が変わり、聞き比べて好みに合った一品を探す楽しさもある。風鈴まつりは8月31日までで、問い合わせは伊万里鍋島焼協同組合、電話0955(23)7293。