「かえる寺」の愛称で知られる福岡県小郡市の如意輪寺が、恒例の「風鈴まつり」でにぎわいを見せている。新緑に包まれた境内では、色とりどりの短冊がついた風鈴約2500個が風に揺れ、涼やかな音色を響かせている。8月末まで。
寺は奈良時代に行基が開いたと伝わる。愛称の由来は2月に74歳で亡くなった住職の原口元秀さんが多くの人に寺を訪れてもらうため、中国で縁起がよいとされるカエルの置物を境内に飾ったのが始まりという。次第に評判となって参拝者による奉納も増え、今では大小1万個以上が集まる。風鈴まつりも原口さんが15年ほど前から手がけていたもので今では地元の風物詩に。市によると、昨年度は22万人以上が寺を訪れた。
寺を継ぐ三男の元空さん(41)は「父は訪れる方を笑顔にしたいと常に考えていた。多くの方に参拝してもらい、父も喜んでいると思う。私も思いを受け継ぎたい」と話している。
5月からは風鈴が1個500円で販売され、短冊に願いを書いて棚につるすことができる。