鍋島藩の御用窯が置かれた“秘窯の里”大川内山(伊万里市大川内町)で、夏の風物詩の「風鈴まつり」が開かれている。御用窯の歴史を受け継ぐ30窯元に計千個以上の風鈴が並び、涼しげな音色を響かせている。8月31日まで。
まつりは、見る・聞く・味わう・香り・触るの「五感との出会い」がテーマ。窯元の軒先には、鍋島焼の伝統絵柄などを施した磁器製風鈴が飾られている。大きさや形状でそれぞれ音色が違い、初夏の風に吹かれ協奏する。福岡県から訪れた60代の夫婦は「たくさんあって選ぶのに迷う」と、音と絵柄を見比べながら窯元を訪ね歩いていた。
期間中は、約2千個のボシ(耐火用れんが)で夜の大川内山をライトアップする「ボシ灯ろうまつり」(7月24日)や、30窯元が新作を展示する「夏の器作品展」(7月10日~8月31日)などのイベントも楽しめる。問い合わせは同実行委、電話0955(23)7293。