障害がある子の感受性や表現力を養おうと、楽器を使った音楽療法に力を入れる宮崎市山崎浜川の知的障害児通園施設「わかば園」(原田實園長)で、園児たちが和太鼓演奏に取り組んでいる。「トントン、トトン」。陽気な音色や笑い声が園内に響いている。
同施設は、ダウン症や広汎性発達障害などがある2‐6歳の39人が通う。隣接する知的障害者授産施設で20年以上前から続いていた和太鼓演奏を今年から取り入れた。
21日は、子どもたちが4クラスに分かれ、先生の手助けを受けながら練習。最初は、バラバラに和太鼓をたたいていた子どもたちも時間がたつにつれ、曲のリズムに合ったバチさばきを見せるようになった。時任康弘保育士は「和太鼓の演奏は音の振動を体で感じられ、内面作用も大きい。“聴く”ことと異なるので、聴覚過敏の子でも楽しんで取り組んでいます」と話していた。
子どもたちは来年1月下旬、太鼓演奏の発表会に臨む予定。
=2006/11/22付 西日本新聞朝刊=