青森県五所川原市と中泊町を結ぶ津軽鉄道で1日、恒例の「風鈴列車」の運行が始まった。列車の揺れとともに「チリン、チリン」と鳴る涼やかな音が、乗客の心を和ませている。8月末まで。
同列車は、まだ車内冷房がなかった当時に、風鈴の音で涼を感じてもらおうと始まった津鉄の夏の風物詩。今年は、各車両や主要駅に計約120個をつり下げた。車内の風鈴は同市の津軽金山焼製。それぞれに短冊が付けられ、熱中症予防を呼びかける津軽弁の標語や、市内の高校生が英語で地域の魅力を紹介した文章などが記されている。
作家太宰治の生家「斜陽館」を訪れるために乗ったという、東京都の石山楊子さん(76)は「いかにも津軽という感じで、うれしい。(窓の外の)風景とも合っている」と喜んでいた。