JR海南駅改札前の海南市物産観光センター(和歌山県海南市名高)で8月1日、2500個の風鈴を巡る「夢風鈴まつりスタンプラリー」出発式が行われる。主催は、海南商工会議所青年部、紀州漆器協同組合青年部、地元神社の宮司らの3団体で組織する「かいなん夢風鈴まつり実行委員会」。
2014年オリジナル風鈴は、左から「青みかん」、「完熟みかん」、「春慶」
会津漆器(福島県)、山中漆器(石川県)、越前漆器(福井県)と並び、漆器の全国4大産地に数えられる紀州漆器は、海南市北西部の黒江地区を中心に生産されている。
今年で5回目を迎える同スタンプラリーでは、10の神社と黒江の「うるわし館」、海南駅構内の「かいぶつくん」の計12カ所にチェックポイントを設置。紀州漆器の技法で表面を漆で仕上げた「かいなん夢風鈴」をつるし、昔懐かしい風鈴の音を楽しみながら街を巡る。昨年の参加者数は845人で、約半数が県内からの参加。
今年は、伊勢部柿本神社に「風鈴トンネル」が登場。境内に続く階段の途中に150もの風鈴をつるしたトンネルは、同神社宮司の塩崎昇さんの手作り。「数年前から構想していた風鈴トンネルをやっと作ることができた。暑い中、足を運んでくださる皆さまに喜んでいただきたい」と笑顔を見せる。社務所前には、訪れた人々に冷茶を振る舞う休憩所を設置し、「涼」を感じてもらおうとミストシャワーも用意する。
チェックポイントの各神社には、願い事を書いた短冊を風鈴につるすことができる。足神様として知られる千種(ちぐさ)神社には、「足がよくなりますように」や「サッカー選手になりたい」といった短冊が飾られるなど、毎年それぞれの神社のご利益にちなんだ願い事が見られる。
各会場には神社参りのお作法を説いた「10の豆知識」も展示する。同会実行委員長の志場泰造さんは「単に風鈴を目当てに回るだけでなく、神社参りの作法や歴史を学びながら回ってもらえれば」と話す。「熱中症対策をしっかり講じた上で、スタンプラリーを楽しんでほしい」とも。
出発式は9時。8月2日の16時~21時は海南駅前広場でイベントも開催される。スタンプラリーは8月15日まで。